長老に泊まっていただいた夜のこと
昔、私が教区長になりたての頃のことです。
教区よりももう一つ大きな教会エリヤを当時「リージョン」と呼んでおり、リージョナルリーダーは韓国教会の長老が務めてくださっていました。
私のところのリーダーは、36家庭の先生でしたから、最長老の一人といっていい方でした。
その先生が我が教会に巡回に来られ、全体集会が終わった後、夜はホテルなどではなく、教区長の家に泊まると言われたので、とても緊張しました。
そんな大先輩を家に招いたこともありませんし、大体その当時、私は家族3人で2DKの小さなアパートに住んでいたのです。
いつもは私たちが寝ている奥の部屋をあけて、そこに泊まっていただくしかありません。
すると、私たちは台所の隣の、食堂兼居間にしている、これまた狭い部屋に親子3人で寝るしかありません。
妻もこういう状況には慣れていないのです。
夫婦揃って、どう接待していいものかよく分からないまま、ともかく奥の部屋に布団を敷いて、入っていただきました。
今思えば、もう少し夜が更けても、いろいろ話をしたら良かったのかも知れないと思います。
先生の信仰の道を尋ねてみたり、牧会についてのアドバイスをもらったりすれば、先生は喜んで話をしてくださったかも知れません。
しかし、私たちはあまりにも緊張していたのです。
打ち解けた話もないまま、それぞれの部屋に分かれて寝ることに。
すると、翌朝。
起きてこられた先生の機嫌が、何だかあまり良くないようなのです。
何が気に障ったのか、思いつきません。
面と向かって聞くこともできずにいると、先生がぽつり。
「私は一人で寝て、君たちは夫婦で寝て、・・・」
それに続いて何か言われたような気がしますが、その後の言葉は、はっきりと覚えていません。
しかし、「そんなことを言われても」と内心思ったことは覚えています。
「まさか、4人で一緒に寝るわけにもいかないでしょう?」
先生の真意を尋ねる勇気もなかったので、今でも何がまずかったのか、分からずじまいです。
先生が広くて快適なホテルに泊まらず、わざわざ狭苦しいアパートに泊まるというのには、それなりの理由があったに違いありません。
そういう韓国の先生の深い心情を満足させる接待でなかったことだけは確かだと思っています。
ふと思い出した、昔のひとコマです。
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