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真の愛は取り引きをしない

kitasendo
食卓 

今日、新規講演会をしたときに紹介した実話がありますので、それをご紹介しようと思います。
その物語の話者は人材教育のコンサルタントです。

********************

夕食の時に、妻の手料理を食べていると、
「ねえ、この料理、おいしい?」
と妻が聞いてくる。

「うん、おいしい、おいしい」
と僕は答える。

ところが、この質問が1回で終わらない。
5分間に5回、つまり1分ごとに同じ質問が繰り返されるのだ。

妻は同じ質問を繰り返しながら、一生懸命に料理の大変さを語る。
「この小松菜ね、すごく出汁を取るのが大変だったの」
「しかも、小松菜の根元が泥だらけで・・・」

人材教育のコンサルタントである僕は、妻の執拗な語りかけに相槌をうち妻の顔を見ながら会話を続けようと努力する。
しかし、同じ質問が5分間で5回。
終いには、少し切れそうになる。

「君は褒めてもらうために料理を作っているのか?
それなら俺だって、毎日仕事を頑張って家計を支えているぞ。
毎月給料をもらってくる時、高い家賃を払う時、ローンを支払う時、君から感謝されたことは一度もないじゃないか」

内心、妻に言いたいことが次々に湧いてくる。

そして、
「それなら今度僕も言ってみようかな。『ねえ、家賃払ったから褒めて、感謝して』って」
とまで思う。

しかし、「まてよ」と思い直す。

「妻は飢えているのだ。誰かに褒められ、認められることに飢えているのに違いない」

結婚前の妻はバリバリのキャリアウーマンだった。
しかし、専業主婦になった今、夫の一言がどれほど貴重で、必要だろうか。

「そうだ。それなら僕はもっと心の広い夫になって、料理くらい、惜しみなく褒めてやろうじゃないか」

そう心に決めて、次の夕食の時に先手を打つことにした。
妻の質問がくる前に、僕の方から、
「うん、うまい! このひじき、うまくできたね」

ところが・・・

妻は、全く意外なことに、無表情で返事もしない。
聞こえなかったのかと思い、もう一度繰り返した。

すると、妻は目も合わせずに一言、
「うん」
と言ったなり、面倒くさそうにため息をついて、無言で食事をしながら、テレビをじっと眺めている。

「何か悪いことでも言ったかな?」
と考えても、思い当たる節はない。

「どこか具合でも悪いの?」
と聞いても、
「別に・・・」
としか返事は返ってこない。

そのうち、僕はイライラしてきた。
「『これ、おいしい?』といつも聞いてくるのは、君じゃないか」

僕は自分の善意が踏みにじられたようで、怒りさえこみ上げてきた。

しかし、僕もコンサルタント。
ぐっと怒りを抑えて、冷静に考えてみる。
そして気がついた。

「ひどいのは妻じゃない。僕の方だ。
僕がしていたのは『取り引き』だった・・・」

僕は妻に愛情を与えたつもりになっていたが、実際にしていたのは「取り引き」に過ぎない。
僕は「感謝の言葉」と引き換えに、妻の「喜ぶ顔」を手に入れようとしていた。

それは本当の愛情ではない。
本当の愛情とは「見返りを求めない無償の行為」ではないか。
見返りを求める行為は「本当の愛情」ではなく、単なる「取り引き」だ。

もし僕が本当に「愛情」から妻に「感謝の言葉」を伝えていたのから、妻からの見返りを求めなかっただろう。
本当の愛情があれば、妻の反応は問題ではない
僕は妻に心からの「感謝」を伝え続ける。
それで良かったはずだ。

*******************

この物語を紹介した後、私は次のように結論をつけて講演を終えました。

「家庭がどうして貴重で素晴らしいかというと、見返りを求めない本当の愛情を実践するのに、最も相応しい場であるからです」

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