高度に発達した利己主義
『ハーバードの人生を変える授業
という本の中に、ダライ・ラマ師の短い言葉が紹介されています。
ダライ・ラマ師が西洋の科学者たちと仕事をしたときに、驚いたことがあるというのです。
西洋人たちは、しばしば、
「自信を持つことこそが大事だ」
と言いながら、その実、多くの人が自分を愛することができず、自己嫌悪に悩まされている、という現実を発見したのです。
チベットの伝統的な考え方では、「自分を愛すること」と「他者を愛すること」との間に、本質的な違いがありません。
それで例えば、「自分に対しては厳しいのに、隣人に対しては寛容だ」というようなことも、あるいはその逆もないというのです。
「ツェワ」
というのは、チベットの言葉で「思いやり」「共感」「尊敬」「責任」「良いことをしたいという願い」というような意味を持ちます。
師は言います。
「ツェワは、まず自分自身に対してです。そしてもっと進化したかたちで、その気持が他者に広がっていくのです。
ある意味では、深遠な思いやりとは、利己主義が高度に発達した形態にすぎません。ですから自己嫌悪の強い人は、他者に対して真の思いやりの心を持つことが難しいのです。始まりとなるべき土台がないからです」
ハワイ発祥の問題解決の手法ホ・オポノポノでも、
「自分自身を愛することの価値」
をとても強調しています。
「自分を愛することは、宇宙全体を愛することにほぼ匹敵する」
とも言えるほどです。
なぜかというと、自分と宇宙とはかけ離れた存在ではなく、お互いに繋がっていると考えるからです。
「相手も自分と同じだ」
と感じることを、
「愛」あるいは「ツェワ」
と呼んでもいいように思います。
よろしければ1クリック!

にほんブログ村
【お薦め記事】
「問題の主人は私」
「自分を愛する」
「すべての責任は私にある」
- 関連記事
-
-
輪廻転生よりも時短なシステム 2022/07/23
-
「感謝」の一言に尽きる 2019/06/22
-
こだまの世界 2010/01/12
-
深く潜る思考法 2014/01/29
-
スポンサーサイト