あなたの口を大きくあけよ
もう9年も前のことになりますが、ジョージ・ミュラー著『祈りの秘訣
ミュラーという人は1805年、当時のプロシアに生まれ、24歳の時、ユダヤ人宣教会で働くためロンドンに移ります。
そして44歳の時、第1の孤児院を設立したのを手始めに、生涯で5つの孤児院を設立するのです。
彼が孤児院を設立しようとした動機が、普通とはずいぶん違っています。
「神は変わることのないお方であるという証拠を教会に、この世に示したいという願い」
彼の目には、当時の多くのクリスチャンたちが、口では神を信じると言いながら、心の奥深くでは神を信頼していないために、絶えず悩まされ悲しんだりしているように見えました。
それで彼は、
「神が今もなお忠実であられ、今もなお祈りを聞いてくださるお方であることを(世の多くのクリスチャンたちが)悟って、神があがめられる」
ようにと願って、孤児院を設立しようと考えたのです。
ですから、彼は孤児院を設立する段階から、人には一切頼らず、ひたすら神に依り頼んですべてを進めようとしました。
具体的には、すべての必要品を人に頼まず、神にのみ祈り求めたのです。
彼がそのような決意をするには、一つの聖句との出会いがありました。
「あなたの口を大きくあけよ。わたしが、それを満たそう」(詩篇81篇10節)
彼の毎日の仕事は、まず神に「必要なもの」を祈り求めることでした。
するとある時には、祈ったわずか15分後に、神はその祈りへの答えを見せてくださいました。
郵便物が彼のもとに届き、開けてみると、孤児院の噂を聞いた見知らぬ人からの多額の寄付でした。
しかし逆に、祈っても祈っても、1年以上も答えがないこともありました。
そのようなとき、彼はこう考えました。
「神には神のお考えがある。15分で聞かれる祈りは、神がそれをよしとされたのであり、1年経っても聞かれない祈りは、神がご自分の『時』を待っておられる」
結果的に、彼は孤児院を運営する40年あまりの間、一度として神に裏切られたことはなかったと証言しています。
何百人もの孤児たちに、毎日3度の食事を出さなければならないのですが、一度としてそれが抜けたことがないというのです。
これこそまさに、「神が今もなお忠実であられ、今もなお祈りを聞いてくださるお方であること」の生きた証だと言えるでしょう。
人に頼らず神にのみ頼るといっても、必要なお金が天から降ってくるわけではありません。
お金はやはり、人から回ってきます。
しかしその人たちは神様によって動かされているのです。
「もし人に頼っているなら、私たちは必ず落胆する。しかし生ける神のみに頼るなら、失望落胆の余地はない。 援助してくれる人が召される、あるいは資金や愛が欠乏する、・・・といった余地はないのである」 |
ミュラーの信仰に学びながら、「神により頼む」という信仰について、もう少し考えてみましょう。
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