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プログラムをどう切り替へるか

kitasendo
2023-12-07

先日の記事「本性はプログラムである」の中で、
「創造本性も堕落性本性も、ともにプログラムである」
といふ趣旨の内容を書きました。

今回は、それをもう少し掘り下げてみます。

例えば、文鮮明先生の自叙伝の中に、少年期の、かういふ体験談があります。

十歳の時でした。大みそかの日になって、村じゅう餅を作るのに大忙しだったのに、暮らし向きが困難で食べる物にも事欠く村民がいました。私はその人たちの顔が目に焼き付いて離れず、一日中、家の中をぐるぐる回ってどうしようかと悩んだあげく、米一斗(一斗は十升、約十八リットル)を担いで家を飛び出しました。家族に気づかれないように米袋を持ち出そうとして、袋に縄を一本結んでおく余裕もありませんでした。それでも、米袋を肩に担いだまま、つらさも忘れて、勾配が険しい崖道を二十里(約八キロメートル)も跳ねるように駆けていきました。おなかを空かした人たちを腹いっぱい食べさせることができると思うと、気分が良くて、胸がわくわくしました。
(『平和を愛する世界人として』​第一章 ご飯が愛である)

かういふ心の動きは、創造本性のプログラムのやうに思へます。頭の理性の働きでもなく、損得勘定でもない。褒められたいとか、自己満足の欲求でもない。本人も自覚できず、抑えやうにも抑へることができずに湧き上がる心の衝動です。

かういふ創造本性のプログラムが、元来我々人間には埋め込まれてゐる。パソコン用語で言へば、OSと言つてもよく、プリインストールされたアプリと言つてもいゝものです。だからこれは、人間として生まれて成長するにつれて、我知らず稼働の勢ひを増し、人間の人生を牽引していく。

本来我々の人生は、創造本性プログラムがその95%を担当し、残りの5%を私の意識が担当する。神の責任分担が95%、人間の責任分担が5%と表現するのも、それに符号してゐます。

人間の意識において、プログラムは潜在意識に当たり、私の意識が顕在意識に当たります。それで心理学ではたいてい、潜在意識が95%、顕在意識が5%と想定するのです。

だから人間は本来、潜在意識から湧き上がる心の衝動を顕在意識で受け止め、頭で実現方法を工夫し、それを実行する。それで人生は創造本性のプログラム通りに進んでいくはずだつたと思はれます。

そのひとつの実例が、上の文先生の体験談だと見ることができるでせう。

ところが、ある出来事を切つ掛けに、このプログラムが切り替はつてしまつた。それが「堕落性本性」です。

この、もう一つのプログラム、「堕落性本性」について、やはり文先生のかういふ指摘があります。

生涯の何年間にわたって身につけられた習慣性をなくすためには、死ぬほど努力しても足りないというのです。言い換えれば、何百万年も続いてきた習慣性と堕落性を抜き取るというのは、数世紀の人生路程をもってしてもできないというのが理論的です。
(『天聖経』8-1-3-20)

堕落性本性は、もともと神が人間に組み込んだプログラムではないはずです。本来の創造本性プログラムが、ある出来事を切つ掛けに組み直されて、潜在意識の中に定着してものと言へばいゝでせうか。

ともかく、今はこのプログラムのほうがメインとなつて、我々を動かしてゐます。しかも、これはプログラムなので、やはり95%の威力を持つて稼働してゐる。

だから、堕落性本性は今の我々において、ほぼ無自覚的に現れる。知らぬ間に人を妬み、知らぬ間に人を批判して、責任転嫁をする。さうしながらも、それを悪いことだと思はないことも多い。

ときには、良心が痛むこともあるでせう。後悔することもある。しかしそれでこの本性が改まるかと言へば、ほとんど変はらない。

つまり、こゝで深刻なのは、プログラムが潜在意識の中で稼働してゐるために、これを顕在意識の力で変更するのは極めて難しいといふことなのです。

文先生が、
「数世紀の人生路程をもつてしてもできない」
と言つておられるのは、そのことです。

そもそも「数世紀の人生路程」とは、どういふことでせうか。

100年も生きられない人間では、まつたく不可能といふことでせう。あるいは、数代から数十代をかけても難しいといふことです。

しかし、「お手上げだ」と言つて諦めてしまへば、我々はいつまでも不本意なプログラムの上で生き続ける運命から脱することができない。完全とは言はずとも、できる限り多く、今のプログラムを本来の「創造本性プログラム」に書き換へる有効な手段はないものでせうか。

それについては、『原理講論』に、
「堕落性を脱ぐための蕩減条件の立て方」
といふ項目があります。

そこでまづ、この方法がどこまで有効なのか、改めて検討してみることにしませう。

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Admin:kitasendo