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とにかく、流れに乗つて川を下らう

kitasendo
2023-11-15

金融機関に勤める知り合ひから、職場の悩みで相談を受けました。

そこに就職して5年ほどたち、仕事にはだいぶ慣れてきたものゝ、要領が悪くて、抜けることも多い。そこへきて、最近、モンスタークレイマーが立て続けに2人も来て、その対応にものすごく神経をすり減らした。休みの日も、気にかかつて、心底くつろげない。

「辞めたい。いつ言ひ出さうかな」
といふ思ひが、しばしばよぎるやうになつたと言ふのです。

相談を受けたときは、咄嗟に良い対応が思ひ浮かばず、
「大変だねえ。上司の力をもつと借りれる? あまり無理して、体を壊さないやうにね」
といふやうな、月並みな言葉しか出なかつた。

あとになつて、あれこれ思ひ巡らすうちに、問題のポイントが少し見えてきた気がします。それをまとめてみたのが、冒頭の図です。

本人にはまだ伝へてゐませんが、この図がどんなポイントを含んでゐるか、整理してみようと思ひます。

この図のヒントになつたのは、『
実践、引き寄せの法則』(エスター&ジェリー・ヒックス)です。

同書によれば、川の流れは、我々の人生です。そして、往々にして、2人の「私」が上流と下流に分離した状態で生きてゐる。

上流には「外なる私」、つまり時空間に縛られた人間関係の中で暮らす肉体的な「私」がゐます。そして下流には「内なる私」、つまり永遠の基準で生きてゐる魂的な「私」がゐます。

2023-11-16

それで、私にとつて自然で良い生き方は、流れに乗つて川を下る生き方です。人生の望む理想は、間違ひなく下流にあると言ふのです。

ところが、我々は往々にして、自然な流れに逆らつて、上流に漕ぎのぼらうとする。さういふ、現状を否定しながら克服していくのが、人間としてより良い、理想的な生き方だと考へてゐます。親も学校も社会も、みなそのやうに教へてくれたからです。

引き寄せの法則』はそれを否定し、下流に流れ下るべきだと主張する。そして「外なる私」が、川下にゐる「内なる私」に近づけば近づくほど、さまざまな問題が解決し、状況は好転すると言ふのです。

どういふことか、知り合ひの悩みに沿つて考へてみませう。

厄介なトラブルが立て続けに起こると、
「この職場は、どうしてこんなに大変なんだらう?」
といふやうな、ネガティブな思ひになりますね。

これは、今の職場の現状を批判し、否定してゐることになるのです。かういふネガティブな思ひになるのは、まさに、「外なる私」が「内なる私」と遠くかけはなれてゐるといふことの、動かぬ証拠なのです。

しかもこの思ひは、川の流れに逆らつて上流にのぼらうとすることなので、ますます2人の「私」は離れてしまふことになります。

私の中に生まれる思ひは、「ナビゲーションシステム」だと、『引き寄せの法則』は言ひます。

つまり、上流に向かへば向かふほどネガティブな思ひが強くなるのは、
「今あなたは間違つた方向へ行かうとしてゐますよ」
といふことを教へてくれる、人生の道案内なのです。

それに気づけば、方向転換するしかない。舳先を下流に向けて、流れに乗つて緩やかに漕ぐほうがいゝのです。

具体的には、どうすればいゝのでせうか。気分が少しでも明るく、心地よくなるやうな思ひに転換する工夫をするのです。

例へば、
「この職場にも、良いところはある。少なくとも、私の上司は私のことをよく理解してくれてゐる」
といふやうに。

このやうな思ひが私の心を占め始めれば、私は確実に川を下つてゐると考へて間違ひありません。下れば下るほど、より明るい思ひが湧くやうになるでせう。一気に川下の「内なる私」に辿り着けるわけではないにせよ、着実に状況が好転し始めます。

しかもこれは、ただ単に、一つの目の前の問題を解決するための処世術ではない。「外なる私」が「内なる私」に引き寄せられていくことによつて、いづれ2人が一体となれば、そのとき私は「本来の私」として、その私に相応しいものを、敢へて願ふまでもなく、引き寄せるやうになるはずです。

これを
「本然の位置と状態」
と言つてもいゝでせう。

こゝは、本来の良心が働き始める基点でもあります。

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