没頭する立派なナスビにならう
「日曜日の初耳学」に出演した森岡毅さん。「現代最強のマーケター」の異名を持つのも伊達ではない。全身から発するエネルギーが凄い。
この人は、自分の好きなことに没頭できる人だなと思ふ。
何が好きかと言ふと、
「人を勝たせること」
です。
「自分が勝つこと」ではなく「人を勝たせること」といふところがとてもいゝ。
子どもの頃から、得意なのは数学だけだつた。他の分野は平凡以下。その得意を活かして確率思考の戦略論を駆使するやうになり、それで次々に結果を出してきた。
ヘッドハンティングされて入社したUSJ(Universal Studio Japan)のV字回復を果たした。それ以後も、丸亀製麺、西武園ゆうえんちなどの再建を手掛け、ことごとく驚異的な回復結果を出した。
経営破綻した大規模保養施設「グリーンピア三木」の再生を手掛けたときには、自ら漁師の資格を取つて、どんな体験ができれば人々の本能を揺さぶれるか、身を持つてアイデアを編み出した。
確率思考とは言ひながら、頭だけではないのです。自分が山に入つて、傾斜地で転んでみて、そこで「大自然の冒険テーマパーク」で作るアイデアが閃く。好きなことに没頭できるといふメンタリティがあつてこそできることだと思ふ。
今は沖縄のテーマパーク事業構想を手掛けてゐる。
数字で見ると、沖縄に観光で入る人の数はハワイのそれにほぼ匹敵する。ところが観光収入はハワイの3分の1強に過ぎない。
なぜそんなに差が出るかと言ふと、観光客の滞在日数が違ふ。ハワイのほうが2.4倍長いのです。それで観光客が現地に落とすお金に大きな差が生まれる。

森岡さんが言ふには、沖縄には魅力的な観光資源がたくさんある。ところが、人々の頭にその認識がない。認識がなければ、それはないのと同じなのです。
それなら、人々の認識を変へればいゝ。森岡さんの実績を考へれば、これからどんなテーマパークが出現するか、大いに楽しみです。
森岡さんの構想の中には、ただ単に沖縄だけの振興があるのではない。沖縄が日本のハワイになれば、どれほど日本全体にとつて大きな観光資源になるか計り知れないと考へてゐるのです。

「ナスビは立派なナスビにならう」
と言ふ。
ナスビはどんなに頑張つても、ナスビ以外のものになることはできない。それは我々も同じです。
私には弱みもあれば強みもある。弱みはどんなに頑張つても平凡レベルにしかなれない。それなら強みを磨きに磨いて、無双の強みにしていくのが賢明な道ではないか。
自分が取り組むことに没頭する。没頭すればするほど、私の能力はより高く発揮され、私がこの世に生まれてきた価値(充実感)も高まると思ふ。

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