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まるくまーる(旧・元教育部長の講義日記)

向かう岸のマーニー

2020/04/03
世相日記 0
20200403 

久しぶりに夜テレビをつけてゐると、スタジオジブリのアニメ
「思い出のマーニー」
を放映してゐる。

タイトルをかすかに覚えてゐるくらゐで、観たことはない。
まだ最後まで終はつてもおらず、筋の流れも大団円も知らないが、知らないはうがよいかも知れないと思つて急ぎ印象を書いてみる。

幻想的な少女マーニーはもう一人の女の子杏奈(あんな)の良心だと思ふ。

いきさつはよく分からないが、杏奈は何かがあつて周囲に心を閉ざしてゐる。
普通のティーンエイジャー女の子なら心が弾むであらう夏祭りでも、行きたくはない。
浴衣なんか着ても、ちつとも心が弾まない。

その杏奈の前に、ある夜マーニーが現れる。
岸につないだボートを漕いで行くと、向かう岸の大きな屋敷から出てくる。

昼間は会へない。
日常の暮らしの中に入つてゐると、マーニーのことを忘れてしまふ。

ある時ふと思い出すと、
「ああ、どうしてマーニーのこと忘れてゐたんだろ」
と思つて、ボートがつないであつた岸に走つて行つてみる。

マーニーは普通の子のやうに自由に行きたい所へ行くことができない。
屋敷の中、誰もゐない森の中。
杏奈と2人きりになれるところだけにマーニーはゐる。

良心は誰の心にもすぐ近くで寄り添ふものだが、それに気づく人は少ない。
杏奈がなぜ良心(マーニー)に出会へたかといふと、周囲に対して心を閉ざしたからだ。

マーニーのことは誰にも言へないし、言つてはいけない。
言つてもたぶん誰も理解しない。
マーニーとの関係はとても親密だが、他の人には秘密にしないといけない。

お祭りの喧騒、友人たちとの会話などから耳を塞ぐときに、マーニーが現れる。
だから、日常生活に戻つてそれに浸りきると、マーニーのことを忘れる。

2人で森に入つたとき、杏奈はマーニーに身の上を話す。

「私はもらひ子なの。預かつてくれたおじさん、おばさんは優しいけど、ある時見てしまつた。あの人たち役所から養育費をもらつてゐるのよ。本当の子どもだつたらもらはないもの。私はマーニーだつたらよかつた」

「私はあなたを愛してゐるよ。誰よりも一番好きよ」

マーニーも辛い体験を話す。
そして杏奈に言ふ。

「私はあなただつたらよかつた」

マーニーにも心の傷がある。
第二の神とは言つても、万能の強い神ではない。
こちらがむしろ支へたり、慰めたりしてあげないといけない。

(最後まで見ると、マーニーは杏奈のおばあちゃんでしたね)

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