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まるくまーる(旧・教育部長の講義日記)

累進課税は現代の義賊か

2020/01/27
世相日記 0
20200127

ロビンフッドと言へば、中世の英国に起源を持つ世界的に有名なキャラクターです。
実在のモデルがいるかどうかなど諸説があるやうですが、キャラクターの主要イメージは「義賊」といふものでせう。

義賊ロビンフッドとは現代で言へば
「累進課税制度」のことだといふ観点を聞いて、面白いと思ひました。

ロビンフッドの時代は中世。
当時のリチャード一世は第3回十字軍の遠征に出かけて英国を不在にすることが多かつた。

弟のジョンはリチャード一世の指示でフランスの英国領に滞在してゐたが、兄の不在をいいことに、約束を破つて英国に戻る。
住民に重税を課し、お気に入りの貴族を取り立てるなど、わがまま放題の悪政を敷いた。

そこに義賊が登場します。

私腹を肥やす悪代官や貴族などが森を通過するときに得意の弓と剣で襲つて財を奪ひ、それを街の貧乏人などに配つてやるわけです。

石川五右衛門や鼠小僧など、日本にも似たやうな義賊はゐます。

かういふ義賊がどうして累進課税制度なのか。

義賊は金持ちから財産を力づくで奪い取つて、それを貧乏人たちに配る。
累進課税も同じやうに金持ちには高率の税金をかけ、それで集めた税金を低所得層に配分する。

人の財産を奪ひ取るのになぜ「義」の字を冠するのかと言へば、金持ちは不正によつて財を蓄へてゐるといふ前提があるからです。
一方累進課税制度は富裕層を必ずしも不正とは見做さないものの、その前提が全くないとも言へない。

例へば今の米国では1%の富裕層が米国全体の資産の50%を有してゐるなどと言はれます。

さうすると、いくら何でもそれは不公平、財の偏在があり過ぎではないかといふ人情(やつかみ)を引き起こし、
「そこまでの蓄財には何か正当とは言へない手法があるのではないか」
などといふ疑念が生じる。

ならば、さういふ富裕層から高率の税金を取り立てて、それを貧困層に再配分するのは悪いことではない。
「累進課税制度」にも「義」の字を冠することができさうなので、この制度は正当化される。
日本にも当然この制度があり、これがおかしいとはあまり思はれてゐません。

ところが世界を見渡してみると、「フラットタックス(flat tax)」制度を敷いてゐる国が40ヵ国ほどあるやうです。
文字通り「一律税率制度」です。

例へば、今のロシアでは所得の多寡に拘はらず13%のフラットタックス。
米国は現在、日本と同じく7段階の税率制度になつてゐますが、1980年代レーガン政権のときには2段階までフラット化されたことがあります。

ロシアではプーチンが大統領に就任したとき国の経済はほぼ崩壊状態にあつたが、彼が大胆にフラットタックス13%を導入したことによつて、税収はV字回復し、GDPも数倍に成長したといふ。
そのからくりについては細かく触れませんが、興味深い話です。

私見を附せば、フラットタックスの概念は聖書宗教の伝統である「十一条」に通じるものです。
あるいは、十一条が発想の源かとも思はれます。

私の宮に食物のあるやうに、十分の一全部を私の倉に携えてきなさい。これをもつて私を試み、私が天の窓を開いてあふるる恵みをあなた方に注ぐか否かを見なさいと、万軍の主は言はれる。(マラキ書3:10)


この預言から400年後、イエス様の時代にも税金を求めたのはローマ帝国であつて、神様は一貫して献金を求めておられました。

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