人工大脳皮質知能
AIのことをふつう『人工知能』と呼ぶがそれは間違ひで、正確には『人工大脳皮質知能』と言ふべきだ。 |
これは
「共産主義はなぜ没落したのか」
といふテーマを論じる中で武田邦彦先生が評論した一句です。
近代欧州の思想家知識人たち、特に共産主義の直接の生みの親であるカール・マルクスは、
「自分が考へてゐることは自分が考へてゐる」
と勘違ひした。
彼ら知識人たちの多くは
「理性によつて論理的に、合理的に考へてゐる」
と考へてゐたのですが、実際にしてゐたのは、
「自分の大脳皮質が考へてゐる」
といふことだつたのです。
大脳皮質が考へると、
「自分の考へが正しく、それと違ふ考へは間違つてゐる」
と考へる。
真と偽、正と邪、美と醜など、対象を2つに分割しようとする。
しかしこれは本当の人間の考へ方ではないと武田先生は言ふのです。
人間には少なくとも3つ、考へる器官がある。
①脳
②腸
③皮膚
脳にも大脳皮質だけでなく、小脳も延髄もある。
その上、腸も皮膚も考へてゐるのですから、人間はほぼ全身で考へることができるといふことになります。
現在のAIには小脳も延髄も腸も皮膚もないので、いくら優れてゐると言つても、人間の脳のごく一部(大脳皮質)をエンパワーしてゐるに過ぎない。
人間が本当に全身で考へ、その上に生心までもフルに駆使して考へを深めれば、物事を2つに分割しなくなる。
これは良くてこれは悪い、などと言はなくなる。
前回の記事で書いた木のやうな境地になりさうに思へます。

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