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まるくまーる(旧・教育部長の講義日記)

同時性の解消

2017/07/24
世相日記 0
20170724

Amazonを中心としたネット店舗の隆盛によって、商品を配る宅配業者が音を上げる状況となっている。
宅配員の負荷を減らすために、配達指定時間帯を変更したり、文字通り、運送料金の「値」を上げざるを得ない。

しかし、このような対応だけでは問題の根本解決にはならない。
問題の根本は
同時性
というところにあると、
宅配がなくなる日』の著者らは述べています。

なるほど、「同時性」という視点を持つと、世の中の現状も将来もよく見えてくる、という気がするので、要点を紹介してみます。

ネット店舗が隆盛の一途をたどっているのには、理由がある。
ネットには、
「同時性を解消する」
という力があるのです。

ネットがない時代、人々が物を買うには、
① それを売っている店の営業時間に
② その店まで出かけて
買うしかなかった。

つまり、①時間と②場所との制約を受けた。
このように、「時間」と「場所」の制約を受けている状態を、
同時性がある
と表現します。

ところが、ネットで買い物をする場合、
① 1日24時間、いつでも
② 自宅にいるまま、パソコンの前で
買うことができる。
ネットを使うと、2つの制約から解放されるのです。

実物を手に取って質感、大きさなどを確認できないという不安がある程度解消されれば、これほど便利な買い物方法はない。

ところが、このネット売買を支える運送業が、この「同時性」からほとんど解放されてこなかった。
それで、運送業はネット店舗のスピードについて行けず、音を上げることになった。
まったく、当然の話です。

宅配とは、
① 購買者が自宅にいる時間帯に
② 購買者の自宅に
配達しなくてはならない。

必然的に再配達の割合が何割にものぼり、配達員の負荷はさらに上がる。

そこで、ネット店舗と運送業者の乖離を埋めるには、運送業者をも「同時性」から解放する他ない。
どんな方法があるか。
著者らが提案するビジネスモデルの一つは、こんなふうです。

「宅配ロッカー」をソフトドリンクの自動販売機、あるいは郵便物の郵便ポストのように、街中に多数配置する。
その設置費用は土地のオーナーが負担し、利用料を宅配業者がオーナーに支払う。
ロッカーに配達する際には、自宅からの距離を勘案して、ロッカーごとに荷物を仕分けし、まとめて配送すれば効率はうんと上がる。
配達後は、誰の荷物をどの宅配ロッカーに入れたかを、受け取り手のメールやSNSに通知する。
受け取り手は、仕事を終えた後など、都合の良い時間にロッカーまで取りに行けばよい。

このようなシステムをつくれば、確かに、配達においても「同時性」がかなり解消されます。


「同時性」の解消。
これは、なかなか面白いテーマです。

時間と場所からの解放というのは、
「今、ここ」
の制約を解くということです。

これは何だか、霊界の話のようにも思えます。

ネットの発達と、それを支える通信速度の飛躍的な向上。
これは、この世の生活をあの世のそれに限りなく近づけるツールではないかという気がしてきます。

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