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教育部長の講義日記

家庭連合の教育部長として、統一原理を講義し、思索する日々

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アベルはカインを通す

20170704 

アベルはカインを通して祭物を神様に捧げるべきであった

随分と古い、もう10年以上も前になるでしょうか、溜め込んだままほとんど読みもしなかったファイルが目に留まり、冒頭の一節に出会いました。
そのファイルは、ある人からいただいた長い論文です。
原理修錬会で聞いた講義の内容で、非常に示唆的なものだったので、その後ずっと念頭から離れない一節だそうです。
それを読んだ私も同じ衝撃を受けました。

アダム家庭の2人の息子、カインとアベル。
彼らの祭物について講義するとき、いつも、
「カインはサタンの側なので、彼の祭物は神が受け取れなかった。受け取ってもらうには、神の側に立っているアベルを通して捧げる必要があった」
というふうに講義してきたのです。

「あれ? これって逆じゃないの?」

一見すると、そのように思いますが、どちらにも一理ある。
どちらも正しく、どちらも必要だ。
考えてみると、そのように思えてきます。

アベルの遠い子孫である双子のエサウとヤコブ。
次男のヤコブは父イサクから長子の嗣業をもらおうとして、長男エサウの名前を騙りました。
長子の嗣業は、当然、長男エサウに行くべきものだからです。
ただ、嘘をつき父と兄を騙したのが問題でした。

これを見ると、最初の供え物はアベルがカインを通して捧げるというのが筋のように思えます。
言い方を換えれば、次男は長男の位置を尊ぶということです。

アベルは自分の供え物を勝手に捧げるのではなく、兄であるカインに相談し、むしろ兄の名前をもって捧げてもらったとしたら、どうなったか。

原理的に考えれば、その供え物は神様が受け取れないのかもしれない。
しかし、まずくはないでしょう。
兄弟の関係は、間違いなく融和します。

そのような関係を作った後で、最終的には兄の供え物も含めて、家庭としての供え物をアベルの名前をもって捧げることにカインが同意すれば、その供え物こそは神様が喜んで受け取れるでしょう。

カインはアベルを通してのみ神様の前に出ることができると言います。
しかし、そのアベルには2つの段階がある。
第1段階は、カインを通して供え物をするアベルの段階。
それはまだ弟のままです。

しかし、カインから受け入れられ、一目置かれるようになれば、兄の立場に立つことができる。
これが第2段階のアベルです。
その立場でカインのものも一緒に捧げれば、兄の立場で捧げたことになり、原理的には「実体基台」を立てることができるのです。
アベルはこの第2段階に上がらないと、カインを救うことができません。

第1段階のアベルが兄カインの名前で捧げるとは、こんにち具体的にはどういうことでしょうか。
身近な例で言えば、地域コミュニティにおいて、伝統を守ってきた人、中心的に責任を持っている人、周囲から尊敬を受けている人、そういう人がカインです。

そういうカインが持っている考え方、信条、用語、思想を否定しない。
個人的な考え方であれ、宗教的な(神道でも仏教でも)信念であれ、それを重んじる。
無暗に原理の言葉を使って、その思想を押し付けない。

それを考えず、第1段階のアベルが自分の立場と思想を押し通そうとすると、第2段階に上がる前にカインから殺される可能性があるのです。

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