自分の機嫌は自分でとる
先日の記事「木を見る西洋人が、森を見る東洋人を助ける」で紹介した「フロー理論」。
この理論の実践者であるスポーツ・ドクター辻秀一氏は
「フロー理論は現代版の禅である」
とも言っています。
そして実際、アスリートたちを指導しながら実績を出しているのですが、これはスポーツ分野だけでなく、おそらく私たちの生活のあらゆる場面で有効ではないかと思えるので、少し紹介してみましょう。
そもそも「フロー化された心」とは、どんな状態なのか。
一言でいうと、
「揺らがず、囚われずの状態」
あるいは、
「無我夢中で、楽しい、最高の心の状態」
心がこのようなフロー状態の時、人はその場で最高のパフォーマンスを発揮できるというのです。
ところが、私たちの日常生活ではたいていの場合、心が「ノンフロー状態」に傾いており、その結果、期待されるパフォーマンスを発揮できない。
なぜノンフロー状態かというと、第一の脳を使っているからなのです。
第一の脳を「認知の脳」とも呼び、その認知の脳は弱点は2つ。
① 過去と未来に囚われやすい
② 外部要因に対して弱い
「この前もうまくいかなかったから、今度もダメかも」
「うまくいけば、優勝も可能なのだが」
などと、一見理性的に考えているように見えながら、思いは「過去」と「未来」に囚われているのです。
また、外部要因(環境、経験、他人)にコントロールされやすい。
言い方を変えれば、自分の行動の結果をこの外部要因のせいにしがちなのです。
「あの(環境、他人)せいで、うまくいかなかった、気分が悪い ....」
これをexcuse(弁解)と言います。
外部要因は自分の力で容易に変えられないものです。
そのせいにするということは、
「自分では変えられないもの、コントロールできないものに、自分の一番大事な『心の状態』を決められる生き方を受容している」
ということです。
そこで、
「自分の機嫌は自分でとる」
というライフスキルを磨く意義がある。
自分の内面は外部要因よりはよほどコントロール可能なので、このスキルを身に着ければ、自分の人生そのものを自分の力でコントロールできやすくなる。
このライフスキルを持つ脳を「第二の脳」と呼ぶのです。
こういうライフスキルを身に着ける最も基本的な4つのツールを辻さんが挙げてくれているので、次の記事で紹介してみましょう。

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