離婚予備軍夫婦になりますよ
ある婦人の話を聞いていると、
「自分と夫は、感性が全く対照的」
と言います。
婦人は花が好きで、毎日きちんと水やりをすると、花が喜んでいるのを感じる。
ところが夫ときたら、花が萎れかけていても、まったく無頓着。
婦人が2、3日家を留守にしても、花に水をやろうとい発想がないみたい。
「花が枯れたらどうするの? ちゃんと水をやってください、と言うと、いい顔をしないんです」
そういう話を聞きながら、ちょっと不安になった私は、つい口を挟みました。
「この前読んだ論文によると、家事に関わる時間が多い夫ほど、離婚願望が高いそうですよ。気をつけないと、離婚予備軍夫婦になりますよ」
その方は仲の良い祝福の夫婦ですから、万が一にも離婚はないと思いながら、からかい半分で釘を差すつもりでした。
私が読んだのは、カルチャー・スタディーズ研究所が発表した
「中高年男性調査(2010)」
というものです。
その中でショッキング、というか、意外な内容があります。
家事の半分以上を担当している男性の意識調査をしたところ、
「離婚願望がない」15・9%
「離婚願望が弱い」19・6%
「離婚願望が強い」25・2%
という結果が出たばかりか、
「すでに離婚した」男性が30・9%という高率にのぼっているのです。
家事の担当比率が半分以上ということは、妻以上に家事に携わっているということです。
家事の中には育児も含まれているでしょう。
近年「イクメン」と称される男性たちです。
おかしいですね。
家事に理解があり、協力的でもある、そのような男性たちになぜそれほど「離婚願望」が高く、しかも実際に3人に1人が離婚に至っているのでしょうか。
そこには、こういうカラクリがあるのです。
例えば、心優しい夫が仕事を終えて帰宅し、疲れているのに洗濯物を取り込んで畳んでくれています。
ところがそれを見た妻が、
「畳んでくれるのはありがたいけど、あなたが畳むと変な跡がつくのよ」
と、鋭い一突きで、ぐさり。
さらに追い打ちをかけて、
「でもいいのよ、頼んだ私が悪いんだから」
と、とどめを刺す。
これで夫は息が止まり、すっかり心が死んでしまう。
「いずれ離婚しかない」
という思いが、心の内で育ち始めるのです。
こういう話をすると、その婦人は手を打って、
「それ、本当によく分かります。ですから私は、最近、夫を褒めるようにしているんです。褒めると、夫はもっとよくやってくれることを発見しました」
と激しく同意します。
その婦人も、試行錯誤しながら努力しているのですね。
祝福の夫婦は、お互いを死に至らしめるのではなく、生かし合うように、常によく学ぶ必要があります。
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