教え合う東大合格請負人
受験シーズン。
時節柄か、
「東大合格請負人、偏差値35の野球バカが東大に受かった理由」
という記事が目に止まりました。
バカに見えても、教え方によって大きく伸びる人には、いくつかの特徴あるいは共通点があるといいます。
教会の教育にも通じるものがありそうな気がするので、少し紹介してみます。
共通点の第一「バカがつくほど好きなものを持っていること」。
東大に合格した子は、偏差値こそ35でしたが、野球バカでした。
その子の部屋に入り、話をしてみて、そのことがわかった先生は、
「うまく教えれば、この子は東大に入れるだろう」
と思ったといいます。
バカになる人は、一つのことを突き詰める。
突き詰める過程では、必ず試行錯誤がある。
疑問が出たら調べる、壁にぶち当たったら別の道を探る。
そういう問題解決を日々行っているのです。
この問題解決能力を試験勉強に活かせれば、成績は短期間で伸びる可能性があるのです。
共通点の第二「挨拶ができること」。
この先生にとって、勉強を教えることは決して一方通行の作業(ティーチング)ではありません。
双方向の「教え合う」ことです。
先生が生徒に教えるのはもちろんですが、生徒が先生に教えることもある。
あるいは、先生は生徒自身も気がついていない潜在能力を引き出すために、生徒の内面を探らなければなりません。
これがうまくいくためには双方のコミュニケーションが必要であり、挨拶はコミュニケーションの第一歩です。
挨拶ができる子は心を開いている。
心が開いていれば、教え合うことができる。
また、受験勉強自体がコミュニケーションを学んでいることです。
試験は出題者の意図を的確に汲み取ってこそ、うまく解けます。
国語や英語をはじめとして、出題の文章と読解するにもコミュニケーション能力が必要です。
それでこの先生は、依頼のあった子どもが伸びるかどうかを挨拶で見極めるというのです。
この「教え合う」ということに関連して、先生自身の面白い体験があります。
高校時代に通っていた塾の講師が、ちょっと変わった先生でした。
一つの問題について、必ず1回しか教えないというのです。
しかし、1回では理解できない生徒が必ずいます。
その場合、理解できた子が理解できなかった子に教えるしかないのです。
数学なら、この子が先生役。
英語なら、別の子が先生役で、数学が得意な子が生徒になる。
そんなふうに教え合うのです。
教えてみると、教える本人が一番伸びます。
自分は理解できていても、他の子にも理解できるように説明するにはどうしたらいいか。
自分の中でそれを工夫することで、自分の理解がずっと深まるのです。
この先生(当時は塾の生徒)は数学が得意だったので、他の子に分かるまで教える。
教える内に、ますます数学が得意になって、全国模試でトップになるほど成績が伸びました。
こういう体験があるので、教えるのは一方通行ではなく「教え合う」のがいいという教育哲学が形成されたのです。
「教え合う」というのは、コーチングですね。
一対一講義にも通じます。
原理講師も「教え合う」「学び合う」という考えを持ちたいものです。
よろしければ1クリック!

にほんブログ村
【おすすめ記事】
- 関連記事
-
-
頭は、心の道具 2016/11/15
-
火消しに行くつもりはありません 2019/10/26
-
政治はこの世を変えない 2010/05/26
-
保守主義は後手に廻る 2021/01/23
-
スポンサーサイト