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ヤコブの heavenly deception

kitasendo
1092

ヤコブの路程は、原理講論において「象徴的サタン屈服路程」として位置づけられています。
神様の復帰摂理上初めて実体基台を立てた人物として、確かにヤコブは重要な人物であり、彼の人生路程は私たちの生き方にも多くの示唆を与えてくれるものです。

ところでその一方、反面教師として教訓とすべき内容もあるように思います。

その代表的なものの一つが、
heavenly deception
と言われるものです。

「天的な嘘」とでも訳しておきましょうか。

ヤコブは年老いて目も良く見えなくなった父を騙して祝福を奪い取り、その結果、兄エサウの怒りを買って、やむなく家を出て21年間の苦役路程を歩みました。

deception を善という人はいないでしょうが、その前に「heavenly」という形容詞がつくと、ちょっと厄介な感じになります。

米国FBIはそのレポートの中で、

One of the central doctrines of the Moon religious aspects is what they call heavenly deception. It basically says that to take from Satan what rightfully belongs to God, you may do most anything. You may lie, cheat, steal or kill.

と報告しています。
Moon's Heavenly Deception

「文師の宗教的見解の中で、その中心的な教義の一つに、天的な嘘と呼ばれるものがある。その基本はこういうことだ。本来神に属するものをサタンから奪い取ってくるためなら、嘘をつく、騙す、盗む、殺すなど、ほとんど何でも許される」

「殺す」とまで含むと只事ではありませんが、多分、モーセがエジプト人の兵士を打ち殺したという内容が念頭にあるのでしょう。

ただ、ヤコブについては、原理講論はヤコブが最終的に老父を騙した内容に触れていません。

その前に、パンとスープを引き換えに、エサウから長子の特権を売ってくれと交渉した場面を取り上げ、
「ヤコブは長子の嗣業を重んじてそれを復帰しようとしたので、神はイサクに彼を祝福させた」
と論じています。

微妙ですが、父を騙したこと自体を見て神がヤコブを祝福したとは言っていないのです。

ここで、必ずしも「deception」をしなくてもよかったのではないかという観点から、いくつかの問題点を挙げてみたいと思います。

① 父親(イサク)が年老いて目も見えなくなるまでに、ヤコブには何かもっとできることがあったのではないか。

次男であるヤコブが長男の権利を譲ってもらおうとするなら、相続する時までに、父親の信頼を得るためにもっと努力できなかったのだろうか。

「こういう息子なら、次男ではあるが、相続させてやってもいい」
とイサクが思えるようになっていたとしたら、あんなふうに無理押しの deception は必要なかったかも知れません。

また、兄であるエサウに対しては、パンとスープで瞬間的に長子権を奪い取るようなことだけでなく、もっと地道に着実に、兄の気持ちを懐柔する努力をしなかったのだろうか。

② 母親のリベカは、ヤコブに相続させてやるために何かもっとできることがあったのではないか。

彼女は双子を妊娠した時、神様の声を聞いています。
そして、
「神は長男よりも次男を心にかけておられるようだ」
ということを悟っていたのです。

そうであるならば、彼女はヤコブに相続させるために、イサクへの説得をどれだけしてきたのだろう。

「私は妊娠中に、こういう神様の声を聞いた」
ということを、そのままにではなくても、イサクが納得できるように伝えることができなかったのだろうか。

このような努力を、リベカもヤコブもしなかったのではないのかも知れません。
しかし、結局は、父と兄の納得づくで長子権を譲ってもらうことはできなかった。
それで仕方なく、最後は危険な綱渡りをして、無理やり奪い取るしかなかった。

しかもその時、リベカは、
「あなたが受ける呪いは、私が受けます」
と言っています。

呪いを受けるべき行為だということは重々知りながらも、それしかやり方がなかったということでしょう。

ただ、その後ヤコブはハランへ逃れざるを得なくなり、そこで21年間の苦役を通過したのを見ると、その呪いはヤコブ自身が受けてしまったようにも見えるのです。

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Admin:kitasendo