こだまの世界
こだまでせうか
「遊ばう」つていふと
「遊ばう」つていふ。
「ばか」つていふと
「ばか」つていふ。
「もう遊ばない」つていふと
「遊ばない」つていふ。
さうして、あとで
さみしくなつて、
「ごめんね」つていふと
「ごめんね」つていふ。
こだまでせうか、
いいえ、だれでも。
わずか26歳で夭折した金子みすゞの詩です。
「こだま」の語源は「ことだま(言霊)」だとも言います。
考えてみれば、私たちは「こだま」「ことだま」の響き合う世界に生きているとも言えそうです。
私たちはふだん、考えた通りに話し、話した通りに考えています。
つまり、「言語習慣」と「思考習慣」とは表裏一体の関係にあるのです。
そうすると、「言語習慣」を変えれば「思考習慣」も変えることが可能なように思われます。
「思考習慣」が変われば「行動習慣」も変わり、同時に「自己像」そのものも変わっていくのではないでしょうか。
「自己像」とは自分で作り上げた自分のイメージであり、「自分に対する意識」であって、その意識は言葉でできています。
「自分の性格は、こうである」
「自分にはこれはできて、これはできない」
この「自己像」こそ、自分の人生のほとんどを決めてしまうので、良い自己像を作り上げることが重要です。
しかし実際、私たちの意識の中には過去の失敗の記憶がたくさん詰まっていて、自己像を歪めてしまいます。
しかも、年を取ればとるほど「自己像」は固まっていって、変えるのが難しくなるものです。
そこでまず、私たちは「こだまの世界」に生きているということを考えてみたらどうでしょうか。
もしも私に謗りや妬み、不運が回ってくるとしたら、私自身がそういうものを発していないか。
私が「嫌いだ」と言えば、「嫌いだ」が戻ってきます。
私が「ありがとう」と言えば、「ありがとう」が戻ってくるはずです。
日本の高額納税者、齋藤一人さんの口癖は、
「それ、簡単ですね」
だと言います。
実際に簡単か難しいかと考える前に、まずそう言ってしまうのです。
反対に、失敗するタイプの人は、何を言われても、
「それって、難しいですね」
と言ってしまうのです。
簡単だと思えば、すぐ行動に移しますから、成功のチャンスも生まれます。
しかし難しいと思えば、そこで終わりです。
そこに人生の分かれ道があると言えそうです。
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